自分の仕事のフォーカスが移っていくという事を認識すると、失敗を続けているから変わらなくてはならない、という事にたどり着いた。ここ4年間ほどのオフィス創りのコンサルティングは、「ワークプレイス環境を変えれば人が変わる、ビジネスが変わる」という目的に基づいてきた。そんなことはできない、という答えがでているのにこれ以上それを目的とするのであれば、単なるダメなコンサルタントでなく、ペテン師コンサルタントになってしまう。
だから、今まで私が手がけてきたワークプレイス創りの事例は、「ワークプレイス環境を変えれば人が変わる、ビジネスが変わる」という観点からいうと、みごと全て失敗だった訳だ。色々なプラスの効果はあった。仕事がしやすくなった、環境満足度が上がった、オフィスがきれいになってから、営業がプライドを持って客を連れて来るようになり、来客数が増えた、等だ。先日今まで成功したケースはあるか、という話になった時、私は目的を達成できたか、という観点のみ考慮して、ゼロ!という結論を出した。
そうでなくて、セレンディピティー的な効果を語るのであれば、全てが良い影響を与えたプロジェクトだったと気が付いた。
現在のパラダイムは、「ワークプレイス環境を人が自宅のように必要に応じて自分たちで変えていくことができれば、仕事が更に楽しくなる、ビジネス成果を出しやすくなる」になってきていると思う。やっと言葉にできるようになった私の場創りに対する新しい目的は、「ワークプレイス創りのプロジェクトでは、できるだけ多くのユーザーが、仕事が楽しくなり、ビジネス効果を出しやすくなるハードの環境とソフトの環境創りをする。そしてプロジェクトを、携わる人たちが自分のワークライフに対して気づきがあるように進める」というものだ。
このように考えるきっかけを与えて下さった方々に感謝し、敬意を示したい。
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